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[研究成果]スパースモデリングを使った超新星の明るさを决める変数の选択

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(准教授)

は宇宙が加速的に膨张していることを発见した研究に赠られました。このような宇宙の膨张は、远くの银河までの距离とその速度から调べることができます。银河までの距离を知る上で重要な役割を果たすのが「滨补型超新星」と呼ばれる天体です。この超新星は本来の明るさがどの天体もほぼ同じであるため、地球から见たときの明るさから、超新星まで、ひいては超新星が起きている银河までの距离を推定することができます。したがって、超新星の明るさを正确に决めることは重要な问题で、超新星のどのような観测量を使って补正すればより正确な明るさを决めることができるか、これまで多くの研究がなされ、多くの変数(観测量)の候补が提案されてきました。

しかしその结果、最近では変数の候补の数が増え、超新星の観测サンプル数よりも多くなってしまいました。少ないデータからより多くの情报を知ることは一般的には不可能です。しかし、私たちは最近注目されている「」の技術を応用し、この問題に新しいアプローチで迫りました。超新星の明るさを決める変数の候補はたくさんありますが、本当の変数はせいぜい数個のはずです。スパースモデリングでは、必要の無い変数を棄てて、必要な数個の変数のみを見つけ出すことによって、少ないデータからでも答えを推定することができます。その結果、超新星の明るさは、以前から提案されてきた「色」と「減光速度」の2つの変数で補正するのが良く、最近提案されてきた他の様々な変数を加えても、精度は有意には改善しないことがわかりました。これまでの議論に一石を投じる結果になったと共に、適切な解析手法を用いることの重要性が示されました。この結果は広島大学、京都大学、統計数理研究所の共同研究で、2015年6月発行の「Publications of Astronomical Society of Japan」 2015年第67巻3号で発表されました。

スパースモデリングについては、2015年8月23日にされました。私たちはスパースモデリングを轴に、天文学と情报科学の融合を今后も进めていきたいと考えています。

左図:滨补型超新星のスペクトルのサンプル。最近の研究ではこのスペクトルデータからいずれかの波长での値が超新星の明るさを补正するための良い変数であると考えられ、もっとも良い変数を探す研究がなされてきた。私たちの研究结果では、いずれのスペクトルデータも良い変数にはならないことが示された。


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