広岛大学サステナブル?ディベロップメント実践研究センター
土居秀幸
罢贰尝&补尘辫;贵础齿:082-424-5732
平成24年1月16日
鱼类体内での放射性セシウム动态の予测モデルを构筑
広岛大学サステナブル?ディベロップメント実践研究センターの土居秀幸(どい ひでゆき)テニュアトラック講師らのグループは、魚類体内での放射性セシウム濃度を予測するモデルを構築しました。
土居テニュアトラック讲师らの研究は、鱼类体内での放射性セシウム(セシウム137)の蓄积と减少が,各鱼种の生态学的?生物学的な特性(栄养段阶,生息场所,代谢速度など)によって予测できるかを検讨したもので、チェルノブイリ原発事故以后の旧ソ连?ヨーロッパでの湖沼?河川の长期観测や野外?室内実験により调査された文献情报から収集したデータ(世界中の58鱼种からの260のモニタリング记録)を解析に用いました。
その结果、鱼类体内での放射性セシウム浓度が最大になる日にちは、その鱼种の栄养段阶(注1)が高くなるに従って遅くなり、栄养段阶3と4の间で平均で230日程度遅くなることが明らかとなりました。また、放射性セシウム浓度が体内で半分になる日にち(生态学的半减期)と、浓度が减衰する速度は、その种の体重と周囲の水温、つまりそれらで规定されている鱼类体内での代谢速度(注2)によって予测できることが示唆されました。
これらの解析结果から、鱼类体内での放射性セシウム浓度动态を予测することが可能になりました。ただし、今回解析したデータは湖沼のものがほとんどであるので、本研究成果は特に湖沼での鱼类の放射性セシウム浓度を予测するモデルとして有用であると考えられます。
(注1)栄養段階: 食物連鎖の中にある生産者(植物)、それを食うもの(虫,プランクトンなど)、さらにそれを食うもの(鳥,魚など)、のような段階。栄養段階1(例えば,植物プランクトン)->栄養段階2(動物プランクトン)->栄養段階3(魚)->栄養段階4(魚食魚)というように表現される
(注2)代謝速度: 生物の代謝速度は体重と体温(魚は変温動物のため周りの水温で体温が決まっている)の関係式で予測できる。
本研究成果は、2012年1月19日7時(日本時間)発行の科学誌「PLoS ONE」の、オンライン版(http://dx.plos.org/10.1371/journal.pone.0029295)で公開されます。