新年、明けましておめでとうございます。
本年もご指导、ご鞭挞のほど、よろしくお愿い申し上げます。
2018年、広岛大学大学院法务研究科の抱负です。
教育改革の一环として、この4月より新たなカリキュラムに基づく教育プログラムがスタートします。これは、2016年に教育连携协定を结んだ神戸大学LSの全面的な支援を受けて、抜本的なカリキュラムの改编を行いました(神戸大学LSとの教育连携については、文部科学省HP上の「法科大学院公的支援见直し强化?加算プログラムの审査结果について」の大学间连携をご覧ください)。この教育プログラムを実効的に运用するうえで、その教育成果を高めるため、教育の内容だけではなく、教员の教育技量の质の向上も欠かせません。技量向上に向けた取组も、神戸大学LSとの教育连携によるかなり踏み込んだ具体策も含め、実践してまいります。改革を行いながらその成果を确认しつつ、さらなる改革?改善策を取りいれて、改革された教育システムやプログラムが确固として构筑?実践されることが重要な目标となります。そのなかで、今后、司法试験合格率等における目标达成への确かな歩みとなる结果も残さなければなりません。
教员が教育そのものを学び続けるという実践行动により、本研究科が现在よりも自由で阔达でありながら求道者の厳しさをもつ空间となることを期待しています。学生の皆さんにも(当たり前ですが)学び続けることを求めますし、それができるように学修の継続を支える奨学金を自らの努力の结果(その成绩が基準ラインを超えられるか否かによる)に応じて支给する新たな経済的支援も4月より开始いたします。
もう一つ、法曹志望者层拡大の目标への布石です。知识を覚えさせながらその知的能力を高めるという教育方法の弱点を解消する教育プログラムの地域展开です。多様な法曹を育成するうえでは、従来の教育法がボトルネックとなっている感がありますので、原理原则に驯染ませながら纷争を解决できる知的能力を培いそこに法的知识を补充していく新たな教育方法が必要だと思います。
釈迦の十大弟子アーナンダの逸话です。アーナンダは、釈迦の游説に随行し、最も多く釈迦の説法を闻いたことから、多闻第一と言われます。釈迦の説法を多く闻けば「悟りを开く=仏智を得る」のが速いのではないかと思われますが、実际には十大弟子では最后にようやく悟りを得たと言われています。仏智を得た釈迦は縁起の法をはじめとする存在の根本原理や人间の実相等を対机的に説かれますので、その説法はその时その场の聴众に心に残るものであったでしょう。それでも、それは釈迦が得た知识を授かったにすぎず、仏陀の智慧となるにはアーナンダ自らが生み出すプロセスを省くことはできなかった(ことに加え、知识が智慧の创出を邪魔した)のではないかと思います。智慧は、ソクラテスも指摘する通り、自らが生み出すものであって、持っている者から持たざる者に受け渡しのできるものではないのでしょう。発达した创造的な才能で社会や自分の问题に対する问题に新たにうまく解决する知的能力は智慧获得(プロセス)から生まれると思います。
次回は「学修の喜び」です。
