追悼の辞(平成24年8月6日)
追悼の辞
広岛に暑い夏が巡り、そして本日、67回目の「原爆の日」を迎えました。
ご遗族、同窓会代表をはじめとする関係者、教职员并びに在学生代表の皆さんのご出席をいただき、「広岛大学原爆死没者追悼式」を挙行するにあたり、お亡くなりになられた方々の御霊に対して、谨んで哀悼の诚を捧げます。
また、昨年3月に発生した东日本大震灾での死者?行方不明者は约1万9千人、福岛第一原子力発电所事故の影响も含めた避难者総数は约34万人にも达しています。犠牲になられました皆様方并びにそのご家族に心からお悔やみ申し上げますとともに、いまだ避难生活を余仪なくされている方々にお见舞いを申し上げます。
新制広岛大学の开学式に於いて、森戸辰男初代学长は「自由で平和な一つの大学」という考えを述べています。この言叶は広岛大学の建学の精神として受け継がれ、平成7年の东広岛キャンパスへの统合移転完了を机に定められた広岛大学の理念5原则の第1番目に「平和を希求する精神」が掲げられています。この理念と精神の下に、本学は、平和な世界の実现のために、着実な努力を続けています。
例えば、この时期に合わせて、海外7カ国8大学の学生?教职员と、広岛大学など国内3大学の学生?教职员の合计约100名が参加し、広く平和について讨议する「滨狈鲍学生セミナー」「滨狈鲍サマースクール」を7年前から开催しています。また、国际协力研究科や社会科学研究科を中心とした平和分野での海外大学との共同修士プログラム、さらに「闯滨颁础」や「ユニタール広岛オフィス」などと共同した広岛大学平和构筑连携融合事业などを実施しています。
広岛大学では昨年度から、教养教育の必修科目として平和に関する授业を受讲し、併せて広岛平和记念资料馆などの平和に関するモニュメントを访问して、平和に関するエッセイをレポートして提出することを课しています。このような教育を通して、学生が平和について深く考え、学んで欲しいと强く愿っています。
平和な世界に向けて、様々な努力が积み重ねられている一方で、世界の各地ではテロや纷争が絶えず、悲惨な事件が后を絶ちません。また、环境破壊や汚染の进行など、地球の环境も胁かされています。そして、チェルノブイリや福岛の原発で起こった放射能灾害も环境破壊の一例です。グローバル化社会の进展は人类がお互いを受け入れて「共生」することを求めています。
本学は、本年10月から「放射线灾害復兴を推进するフェニックスリーダー育成プログラム」をスタートさせます。このプログラムでは、これまで本学が蓄积してきたこの分野の実绩と経験を生かして、「放射线灾害復兴学」を确立し、国际的に活跃できるグローバルリーダーの辈出を目指しています。
このような活动にとどまらず、被爆都市「ヒロシマ」の地に开学した大学として、その理念とする「平和を希求する精神」を重んじ、教育、研究、社会贡献を通して、国际平和の実现に向けた努力を重ね、平和な人类社会を次の世代に継承するべく、一层精进してゆくことをお誓い申し上げます。
本年また新たに18柱の方々を、この慰霊碑にお祀りすることとなりました。昨年までの方々と合わせて、1840柱の御霊の、とこしえに安らかならんことを愿い、また、ご遗族の皆様のご多幸を念じまして、追悼の辞といたします。
平成24年8月6日
広岛大学长 浅原利正