&苍产蝉辫;暑い日々が続きます。8月13日から15日はお盆です。お盆、正式には盂兰盆会と言い、ウランバーナに汉字を当てたものです。ウランバーナは「倒悬」を意味します。「倒悬」は、叁悪趣(地狱界?饿鬼界?畜生界を指します)に堕ちた亡者の苦しみが、生きた人间が逆さ吊りにされるくらいに辛いものであることを表す言叶です。
&苍产蝉辫;お盆は、自らの业に苦しむ亡者に供养の徳を回向し、その苦しみを少しでも和らげ、一刻も早くその业を解消し、叁悪趣を逃れることができるように愿う3日间です。「地狱の釜の盖が开いて」というのも、亡者が娑婆世界に戻って有縁の人や场所に向かい、有縁の人が积んだ功徳の回向を受けることの譬えでしょう。亡者はまさに倒悬の苦しみゆえに般若心経などの経典を読诵することも神仏に対して手を合わせることもできませんので、有縁の者がその亡者のために経典を読诵します、その功徳は、本来、読诵した者に返ってきますので、その功徳が返る方向を変えて亡者に回します。これが回向です。娑婆世界で生きる者はその心がけ次第で功徳を积む机会をいくらでも得ることができますから、それができない境界にある亡者に积んだ功徳を回向し、有縁の亡者を救うことに心を向けること、つまり、広く先祖供养を行うことを、生きる者の心に铭じさせる3日间なのでしょう。
&苍产蝉辫;昔から、人生の転换期や正念场を迎えたときには、先祖の墓を参って、墓を綺丽に扫除し、お花や供物を捧げ、経典の一つを読诵するならば、必ず运が良くなって、その机を活かすことができると言われます。
&苍产蝉辫;20年以上前に学部で教えていた顷、この话を授业の雑谈で话したところ、期末试験の答案に「この科目の単位を取って卒业できるように帰省して墓扫除をしてきました。久しぶりだったので気持ちよかったです。」というコメントが书かれていたので、苦笑したことがあります。答案は何とか合格点に届くものに仕上がっていました。本人が精一杯努力したのでしょうが、答案の运びに运の良さがあると思いました。先祖のご加护でしょう。最も身近な先祖といえる両亲を见ていれば、先祖が子孙の力になれるものならなりたいとの思いがあることは确かです。ただ、それができるかどうかはおそらく徳の问题かと。
&苍产蝉辫;本人の努力を実らせるには运も必要なことは、秀でた才能を持つ人が、あるいは人并み以上の努力をする人が、それを活かしきれずに苦労ばかりしているのを见ると、明らかです。运は徳から生まれると言われます。徳は、苦しむ人たちに心を割いて救いの手を差し伸べることから育まれます。お互いが相手を思って行动する菩萨界はその象徴です。自分の都合ばかりで回りを见ずに、隙あらば他人の足を引っ张ることを常とする境界での行いは、果报として运の良さを生むことはなく、自らに苦しみばかりをもたらすというのも道理かもしれません。
&苍产蝉辫;因みに、お盆は自らの业に苦しむご先祖に心を向ける时ですが、お彼岸は娑婆世界である此岸から叁途の川を超えた対岸に広がる悟りの世界に心を向けて、その境界を目指すよう功徳を积む决意をする时と闻きます。
&苍产蝉辫;次回は「目で描く芸术と、心で描く芸术」です。
