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第54回 「広島大学での5年間を振り返って」 梶山 博司 (2012/03/07)011/09/

旧大学院先端物质科学研究科 半导体集积科学専攻

第54回 「広島大学での5年間を振り返って」  (2012/03/07)

梶山 博司 (寄附讲座:先端ディスプレイ科学 特任教授)

 平成18年11月より、寄附讲座「先端ディスプレイ科学讲座」の教员として仕事をさせて顶いた。今年度で満了するが、感じた事を、思うままに书いてみよう。
 寄附讲座とは、公司、団体、个人の奨学基金を原资にして、大学が期间限定で开设する讲座である。大学によっては、学部?大学院の组织に组込むこともある。広岛大学では寄附讲座の実绩が少ないが、东京大学、京都大学では常に数十の寄附讲座が开讲されている。寄附讲座の数は、大学への期待値、ブランド力の指标であるが、そのことに钝感な大学も多いと闻く。
 私が在籍した寄附讲座は、国内のプラズマでディスプレイ(PDP)メーカーからの奨学基金で开设された。大学にPDPの技术开発、人材教育拠点を构筑して、PDP产业の基盘整备をするという、业界、経済产业省の意向があり、寄附讲座设置に至った。なぜ、広岛大学であったかというと、PDP研究の黎明期、広岛大学工学部が研究开発の中心地であったからである。私が着任した时には、その片鳞さえも残っていなかったのは残念であった。あのまま継続していたら、研究所のひとつぐらいはできていたというのが、业界関係者の一致した见解である。
 寄附讲座での研究は、色々なアクシデントを乗り越えながら、顺调に立ち上がった。狈贰顿翱の研究开発プロジェクトの大学拠点として、PDPのあらゆる分野(高効率マイクロプラズマ制御、次世代电极材料开発、高辉度蛍光体开発、省エネ生产技术)の垂直立上を行い、おおくの先导的な研究成果を提示できるようになった。国际学会では広岛大学の研究动向が常に注视されるようになり、招待讲演の常连になった。国际フォーラムをいくつも主催した。留学生もたくさん来てくれた。実用化につながる成果もたくさん出た。赏もたくさん顶いた。何よりも、エネルギーデバイス分野への展开がうまく行き、研究费もどんどん入るようになった。
 期间限定、分野限定、予算たっぷり、自由度あり。数々の幸运にも恵まれ、周囲の人に支えられて、この広岛大学で縦横无尽に仕事に没头できたことは、この上ない幸せであった。
 时代は超スピードで动いている。技术はすぐにコモディティーになり、竞争力を失う。今の日本の状况を见渡すと、けん引役であった半导体、家电に往时の势いはない。そういう时こそ、大学には次世代実装を见据えた研究をする义务がある。社会はそれを求めている。寄附讲座を、既得権益(学生、スペースなど)の侵害者として见るのでなく、次世代を切り开く土木机械として位置づけることができれば、その大学の活力も増すであろう。

 最后になりましたが、半导体専攻の先生方、先端研支援室の皆様、本部财务?施设グループの皆様、寄附讲座开设にご尽力いただいた関係者の皆様、寄附元である㈱次世代PDP开発センターに心より御礼を申し上げます。短い时间でしたが、存分に仕事をすることができました。有难うございました。

(2012/3/7)


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