麻豆AV

第0回 「ベルギービール」 藤島 実 (2010/03/01)

 自他共に认めるビール好きだ。普通の人が生涯饮むであろうビールの何倍(あるいは何十倍?)をすでに饮んでいるので、何も勉强していなくても「门前の小僧习わぬ経を読む」式には知っているのかもしれない。5年ほど前、ベルギーに2年ほど住んでいた。ビール好きだからベルギーを选んだわけではなかったのだが、ローカルビールが400种类(数え方によっては800种类)あると言われているぐらい种类が豊富である。ドイツビールのように、水と麦芽とホップしか使っちゃいけないという规制もなく、いろんな混ぜ物が施され、発酵过程も様々であり味は豊富である。フルーツカクテルではないのだが、フルーツをビールにつけ込んでいるのはクリーク。甘さはそれほどでもないが、适度な酸味が利いて女性に人気がある。ホワイトビールといえば、フーガルテンヴィッテ(日本ではなぜかヒューガルテンと呼ばれている)。见た目は、カルピスソーダとビールの中间くらいで、味も甘くないカルピスソーダという感じ、苦味はほとんどなく、やはり女性に人気。ホワイトビールは、日本ではあまりお目にかかったことがないと思っていたら、帰国后、银河高原ビールからホワイトビールが买えることを知った。ベルギーでは修道院でもビールが作られているが、苦いと言えば、修道院ビールのオルバルがある。オルバルは、グラマーで魅力的なボトルに入っている。その色黒の苦さの中に含まれる风味が、惯れてくると病みつきになりそうなビールである。重たく、出来损ないのワイングラスのようなオルバル用グラスの重量感とともに、その味から硬派な男性向きか。ベルギービールと言えば、フラスコのような形をしたグラスで有名なクワックがある。名前の由来は、饮みにくいフラスコの底に残った最后のビールを「バシャッ」とこぼしてしまう拟音とベルギー人から教わった。味は甘めで、特においしいとは感じないが、その印象的なグラスのため観光客に人気のビールだ。个人的には、クセがなく、アルコール度数の高いベルギービール独特の香りの楽しめるデュベルとデリリウムトレメンスが好みだ。デュベルの意味は悪魔。饮みすぎて体をこわす魔性の意味らしい。非常に泡立ちがよく、アルコール度数は少し高め(6.5%)だが、そのアルコール度数以上に酔いが回ってしまうビールである。330尘濒のビンを4杯以上饮むのは危険といわれたことがあるが、确かに4杯も饮むと相当に酔っ払う。デリリウムトレメンスは、ピンクの象のかわいらしい絵のグラスで饮むビールで、一见お子様にも喜ばれそうなデザインだが、その名前の意味は「アルコール中毒による幻覚」。つまり、このビールを饮むとピンクの象さんが目の前に歩き出すということらしい。アルコール度数はデュベルより高めで9%あり、2杯以上は危険で饮んだことがない。これもアルコール度数以上に酔うビールである。
 话せばキリがなくなるほど、个性的なビールぞろいだ。最近はインターネットが発达しているので、饮まなくても情报を収集することができるが、「百闻は一饮に如かず」です。
(2010/03/01)
 


up