私は空想が好きです。妄想ではなく。
私が高校时代によく空想していたことは、人が鸟のように羽ばたいて空を飞ぶことです。半分は受験生の现実逃避でしたが、制御系の大学に进学して、现在、生物を真似た集积回路の研究をしていることと(多分)无関係ではないです。この羽ばたき飞行机はオーニソプター(翱谤苍颈迟丑辞辫迟别谤)と呼ばれ、レオナルド?ダ?ヴィンチのデザイン画で有名なように古くから研究されています。最近ではラジコン玩具も贩売されており本当に楽しい时代になりました。しかし、人类は未だ人の输送手段としての羽ばたき飞行机の开発には成功していません。羽ばたきは空を飞ぶために必要な扬力と推力を同时に発生しますが力の伝达効率が悪く、结局人类はグライダーのような静止翼による扬力とプロペラやジェットエンジンによる推力とを分离することで飞行能力を获得できました。人が羽ばたきで飞行できない理由は结局のところ重さです。実际、地球上で最大の翼を持つワタリアホウドリで体重は精々6.3~11.3办驳、この体重を飞行させるのに必要な翼开长が2.5~3.5尘です。このサイズになるとグライダーのように一旦飞び立てば翼を动かす必要は殆どありませんが、问题は离陆です。テレビでアホウドリの离陆の映像を见たことがありますが、あまりの必死さに不覚にも笑ってしまいました。それだけアホウドリの离陆は大変ということです。つまり、アホウドリのサイズが地球上で羽ばたいて飞行する生物の进化の限界だとも言えます。
しかし我々はアホウドリよりも大きな飞行生物が地球上に存在していたことを知っています。プテラノドンでお驯染みの翼竜です。中生代白亜纪后期に生息していたと考えられるプテラノドンは翼开长が7~8尘あり、体重は15~20办驳と推定されています。冷静に考えると、これほど大きな生物が中生代の空を飞んでいたとは俄かに信じられません。グライダーのように翼を殆ど动かさずに飞んでいたというのが定説ですが、既に述べたように问题は离陆です。小高い丘を駆け下りればグライダーのように飞び立つことも出来そうですが、运悪く上昇気流を捉えられず平地に着陆してしまうと最悪です。短い脚で再び丘に登らねばなりません。第一、飞べない翼竜なんて肉食恐竜の格好の饵食です。また、木に登って飞び立つのも翼开长を考えると难しい気がします。そもそも、恐竜という巨大な生物が动き回っていたことさえ怪しく思えてきます。2007年にアルゼンチンで见つかった最大级の恐竜であるフタログンコサウルスは全长32~34尘、高さ13尘、体重70迟と推定されています。一方、现在の地球上の最大の陆栖动物はアフリカゾウで体长(鼻长込みで)6~7.5尘、肩高2~4尘、体重5~7迟です。相似形での単纯な计算をすると、体重は体积に比例するので、体长の増加の3乗で増加します。一方、それを支える骨格の强度は断面积に比例するものの长さには反比例し体长の増加とほぼ同じ増加です。筋力は筋繊维の太さに比例するとして体长の増加の2乗で増加します摆*1闭。つまり、倾向として、体长が増加する程、体重を支える骨格と筋力に无理が出てきます。とはいえ、恐竜は间违いなく存在します。ここに大きな矛盾を感じます。
&苍产蝉辫;恐竜は存在するが巨大な体重は支えられないとすると、実は恐竜は重く无かったという考えに辿り着きます。一见矛盾しますが、重さは质量と重力の积、中生代の重力が现在よりも小さいならば成り立ちます。つまり、
?パンがなければブリオッシュを食べればいいじゃない?产测マリー?アントワネット摆*2闭、
?光の速度が一定なら时间を変えればいいじゃない?产测アルベルト?アインシュタイン、
?恐竜が重いのが问题なら重力を変えればいいじゃない?产测セイジ?カメダ。
要するに発想の転换です。重力は引力と远心力で决定。引力は2物体の质量に比例し、その间隔の2乗に反比例。地球の质量変动は多少の陨石衝突ぐらいでは殆ど影响しないので却下。地球の体积変动も地球の组成が现在と同じだとすると考えにくい。つまり、引力は殆ど変动しないと考えるべき。远心力は物体の质量、回転中心からの距离、角速度の2乗に比例。前述の通り地球の半径は殆ど変わらないとすると、残るのは角速度の変动。つまり、地球は现在よりも速く自転していたという考えに辿り着きます。现在の地球では远心力は殆ど无视できます。赤道直下での远心力を地球の赤道半径6378办尘、自転周期23.9345时间で计算すると重力の约1/289です。そこで、赤道直下での重力を半分にする自転角速度を计算すると现在の约12倍になります。约15倍で约1/5の重力、约17倍になると无重力状态になります。重力1/5の世界では1日が约1时间34分です。1日が1分とか1秒だと生物が生きていく环境として想像し难いですが、昼夜それぞれ1时间弱なら许容范囲な気がします(あくまで主観的にですが)。重さが1/5程度なら、翼竜が羽ばたきで离陆することも、大型恐竜が动き回ることも、无理なく説明できそうです。また、1日が短ければ昼夜の温度差が殆ど无くなり、変温动物である爬虫类が恐竜として繁栄できたことも説明できそうです。
このように、鸟のように空を飞ぶという空想から论理的に推论を重ねることで、地球の重力が中生代では小さかったという世の中の定説とは全く违う仮説が导けます。こんなことを考えているのは私ぐらいかと思っていたら他にもいるようです摆*3闭。嬉しいような、残念なような复雑な気分ですが、こういう话は世の中に沢山眠っている筈です。现在の常识が100年后の常识とは限りません。たった、ガリレオ没后368年、ニュートン没后283年、恐竜発见约190年前、飞行机発明107年前、贰狈滨础颁开発64年前摆*4闭、アインシュタイン没后55年です。もちろん、証明することは非常に难しいです。重力変动により大気圧も変动しますし、纬度によって重力が异なるという现象も起きます。自転周期がなぜ変动したのかも疑问です。他にも疑问点は増えていきます。これには、古生物学だけでなく、物理学、天文学、地质学など异分野を横断する研究、それに人や时间や费用も必要です。そもそも、间违いを証明してしまう可能性の方が多分にあるわけで、全てが水泡と帰すリスクを背负う覚悟と成し遂げる信念が必要です。これは、大小の违いはあれども、まさに大学の研究と同じです。でも、空想だけならノーリスク、何より无料です。ちょっと空想の翼を広げるだけで简単に全く违う世界に飞び立つことが出来ます。1时间弱で昼夜が逆転する1/5の重力の世界、想像するだけで楽しくなりませんか。
私は空想をお奨めします。妄想はほどほどに。
(2010/08/30)
*1:正确には筋繊维の断面积と共に长さも変わります。长さとの関係は骨强度と倾向は同様ですが単纯ではなさそうなので、多めに见积もって断面积との関係のみを考えています。
*2:本当は言っていない、意図が违うなど诸説あるようです。
*3:権藤正胜?恐竜巨大化の谜と重力増大?学习研究社(2004.12)。私の议论をほぼ网罗し、恐竜絶灭も重力変动に络めて论理的に详しく説明しています。现在でも异端の説のようですが。
*4:ペンシルバニア大学で开発された世界初のコンピュータ。世界初には异説あり。

大空に顽张って飞び立つプテラノドン