コラム第16回 「研究所から出たところには???」(2010/12/06掲载)では、研究所の前にある「アメリカフウ」について少し触れました。今年の秋も同じ场所のアメリカフウはなぜか红叶せずに緑色の叶っぱをたくさんつけています(写真1)。このアメリカフウの干の直ぐ近くに街灯があり、日照时间が违うのが原因かとおもっていました。ところが、他の所の街灯の近くにあるアメリカフウは红叶しています。どうやら、このアメリカフウだけのようです。不思议です。今年もこれだけ红叶せずに冬を越しそうです。アメリカフウは叶っぱが落ちると丸いとげとげした形の実が目立つようになります。クリスマスの饰りにはもってこいです。

写真1
さて、この「不思议な」アメリカフウの反対侧(北东侧)に私が所属する「ナノデバイス?バイオ融合科学研究所」があります(写真2, 3)。さらに研究所の反対側(北東側)に、植物园があります(写真4,5)。広島大学は自然がたくさんある大学ですが、その中に植物园がこんな場所があることをほとんどの方は知らないのではないかと思います。ちょうどハロウィンの時期だったので、パンプキンの飾りがありました(写真6,7)。どんぐりの実もなっていたりして、自然がたくさんありますので、お時間があれば休み時間に散歩でもしてみてはと思います(写真8,9)。

写真2

写真3

写真4

写真5

写真6

写真7

写真8

写真9
西条の夜空は、东京の夜空とちがい、星がたいへんきれいに见えます。一昔前よりは、マンションや街灯がたくさんできましたので、少し明るくなりましたが、それでも、暗い场所にいけば天の川がみえます。西条市内の星空観察スポットとして有名なのが、福成寺の上にある広岛大学の东広岛天文台です。ここは、西条市内の光が见えないので、夜空を堪能するにはもってこいです。ただ、冬は寒いので防寒対策が必要です。広岛大学にも星空観察にもってこいの真っ暗な场所があります。そこは広岛大学の农场からサイエンスパークにぬける大学内の道です。この场所は夜は真っ暗(本当に真っ暗!)なのでびっくりするくらい星空を见ることができます。たまに车がとおるので、夜空に见とれて道に寝転がらないように気をつけてください。特にこれから流星群の时期になりますので、この穴场を利用してはどうでしょうか?(私が既にいるかもしれませんが。)
今年は中秋の名月と満月がかさなる灭多にないチャンスだったので、満月の写真をとってみました(写真10)。ちょうど天顶する时间だったので、月の上下がどちらだったかわからず、そのままとりましたが、たぶん、日本でみるお月さんの向きではないかと思っています。月の模様をじっくり见たのは何年ぶりだろう。小学校の时は月の観察をやったような记忆があります。日本では月の模様は、「ウサギの饼つき」のように见えます。そもそも、月にウサギがいると言うのは仏教説话からきているといわれているから、そのように见えるのかもしれません。研究员のホアンさんに闻いたところ、ベトナムでは、「大きな木とその下で休む男の人の姿」に见えるそうだ。他の国では、「大きなはさみのカニ」や「女性の横颜」等々。场所がちがうから、模様の位置もかわり、その国々の文化が影响して、そのように见えるのだろうか。これも不思议です。

写真10
今年は8月のペルセウス座流星群の时期に运良く知人の船で夜钓りをする机会に恵まれました。安芸の宫岛の近くでメバルを钓りながら夜空を见上げると、ペルセウス座の方角から流れ星がみえました。ペルセウス座はカシオペア座の近くにあるので、北の方角を见つけて、北极星をたよりに、カシオペア座を见つけ、そこから、ペルセウス座を见つけます。この日は、月が出ていない新月の日だったのと、おまけに海の上なので方角がわからず、探すのに苦労しました。最近はスマホのアプリに、星座観察用のアプリというのがあります。このアプリを夜空にむけると骋笔厂で位置を计测し、コンパスとジャイロセンサで向きを感知して、画面に星座を描いてくれるものです。たいへん便利になったものだと惊きました。これなら星座の位置や方角や见える时间を覚えていなくても、どこでも星座を简単に见つけることができます。惊いたのは地面に向けると南半球の星座がみえるのです。南十字星が见えます。星の辉きも円の大きさであらわしていてわかりやすいです。
夜空をみていると明るい星から暗い星まで様々あり、おのずと光り辉く星を繋いで、自然と何かの形に见えてくるものです。カシオペア座もそうだが夜空の星座はギリシャ神话に基づいた名前がたくさんついています。无数にある星の点と点を繋いで线にして、それから形を构成し、ギリシャ神话を夜空に描いてしまう昔の人たちの想像力はすごいなぁといつも思います。「夏の大叁角形」を构成する「こと座のベガ」と「はくちょう座のデネブ」と「わし座のアルタイル」は、皆さんご存じだとおもいますが(小学校で习った)、天の川がなかなか见ることができない都会では、探すのが难しいかもしれません。その点、西条は天の川がたいへんきれいにみえます。天の川の织姫と彦星は、ベガとアルタイルであるが、この辉く星をみて、「七夕伝説」を结びつけた想像力もおもしろいです。昔の人たちは电気がない夜に、夜空见ながら、みんなで话をしたのでしょうか。残念ながら、滨罢颁の恩恵を受けている私达は夜空を见ることも少なくなったし、スマホのアプリで星座を探していては、夜空の星を见ていろんな想いを巡らせることはそう简単ではなさそうです。年内には11月のアイソン彗星やしし座流星群、12月のふたご座流星群などを见ることができます。この机会にみなさんも子どもの顷の想像力を再起させてはどうでしょうか。
(2013/10/31)