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(2018.1制定)
前編はこちら ?
(前编)週末商学部:公司再生は谁が何をするの?
前回は、公司再生には「止血」と「ターンアラウンド」の2つのフェーズがあること、また前者について、笔/尝项目改善のコストカットと叠/厂项目テコ入れの债権者対応について简単にご绍介しました。
今回は、公司が借金を返せない状况に陥った际に救い(=金融支援)を求める相手としてどのようなタイプの机関がいるのか、また、金融支援の功罪とコロナ祸で起きてしまうかもしれないことについて、解説します。
决して明るい话题ではないのですが、一人でも多くの学生に响き、学究心の刺激になれば幸いです。
公司が资金调达を行う际、一般には事业计画を示すことで调达の必要额とリターンの量?时期を説明し、それに纳得した人が”スポンサー”としてお金を出すこととなります。クラウドファンディングに参加したことのある方であれば、どこかのプロジェクトに対して计画や梦に投资する、という感覚を経験されたのではないでしょうか。
金融支援は字面こそお硬いイメージがあるものの、その意味する所は苦境に陥った公司を対象に贷付金(=公司にとっては借入金)あるいは纯资产の形で资金を拠出する、ということに过ぎません。
ではまず、借入金(顿别产迟)について。こちらは前提として公司が新たな金融机関からお金を借り入れることがすでに不可能となっている场面とします。つまり、借り换えができないなか、既存の借入について借入先金融机関に対し、何らかの譲歩を頼むこととなります。その譲歩とは2つ、「弁済金额を减らす」か「支払いを先延ばしにする」です。
支払いの先延ばしは、実务では”リスケ”と呼ばれ、例えば弁済期限を5年先延ばしにする、等を指します。リスケと同时に金利负担をなくすといった条件も依頼することがあり、银行としては、「弁済が见込まれるだけマシ」という状况下で饮み込んでくれます。
借入金の减额は、”债権放弃”や”棒引き”と呼ばれます。半沢直树をご覧の方は耳に覚えがあるかと思いますが、例えば1,000亿円の借入金を500亿円まで减らすことを指します。差额の500亿円について、银行は损失が确定することとなってしまうため、相応の社内稟议が必要となります。
少し脱线しますが、実务では「贷し手责任」という単语があります。公司が返せなくなるような金额规模で贷した银行侧が悪い、という论理です。私は最初闻いたとき违和感を抱いたというか、「そんなこと言ったらそもそも谁も何も贷してくれなくなるのでは...?」と思ったものですが、半沢直树のセリフに「贷さぬも亲切」とあるのを见て、银行员とは贷したことの非を受け止める矜持をもっている方々なのだと认识させられました。
次に、纯资产(贰辩耻颈迟测)について。こちらは借入と异なり、弁済や利息支払の义务が生じない形で资金拠出するが、その代わりに経営権や利息以上のハイリターンを得る、という方式です。株式やそれに準じるオプション等を対価に得ることとなりますので、ハイリスクを好むファンド等が行います。
もう少し噛み砕くと、安く买って高く売る自信のある人が関与し、ファンドであれば自分たちで経営しようとしたり、あるいは同业他社等が既存设备を割安で获得する目的で参加したりします。少し文脉は异なるものの、不正问题で株価が下がった叁菱自动车を日产自动车がグループに収める、等がわかりやすい事例かと思います。
以上、金融支援の当事者についてさらっと述べましたが、思い出していただきたいのが、公司はもう単独で借入金を返せない状况に陥っているわけで、果たしてその返せない借入金残高について谁がどのように落とし所を探るのでしょうか。
公司は、工场闭锁や人员削减といった身を削る施策によって规模缩小を余仪なくされるものの、事业として残すべき価値がある场合には、再スタートを図りたいと考えています。
银行は、贷し手责任のもと、公司の负担を超えた贷付を行ってしまった责任から一部债権放弃やリスケをしてもいいと考えています。
贰辩耻颈迟测スポンサーは、その公司の将来について株主责任(=株価がゼロになっても文句を言えない)を追うものの、过去について责任を问われるいわれはありません。
すると、贰辩耻颈迟测スポンサーが资金拠出をしてもいいと思う水準まで公司サイズと借入金额のサイズをちょうどいいところに収める、ということが全体最适となります。
実际の事例を挙げると、东芝はそのままの形で残すわけにはいかなかったため、メモリ事业部を切り出し?売却して、そこで得た资金を借入金の弁済に回す、というスキームが选ばれたようです。
このように、谁が身を切るかの议论のことをダメージコントロールと言います。
それでは、この公司?债権者(银行)?スポンサー候补の话し合いはどのように进められるのでしょうか。
まず、「私的整理」と呼ばれる方法は、”それぞれ个别に承诺を取り付ける”ことを意味します。ダメージコントロールを含む一定の再建ストーリーを描いたあとに、个别契约を结び直す形で各银行と话し合いを取りまとめます。个别契约といっても同时に银行を集めればよいので、バンクミーティング(金融机関だけを集めた会议)を开催し、合意を取り付けることとなります。
ドラマ半沢直树の场合、タスクフォースチームが作った再建案を银行たちは否定しました。この通り、一方的なストーリーの押し付けで话がまとまることはほとんどありませんし、そもそも银行も一枚岩ではないことが多いです。贷し付けている金额の桁が违うとか、银行も3,4番手となると十分な担保をもてておらずメイン行と対立する场合とか、纷纠するケースは多いです。
そうなると、「法的整理」と呼ばれる手段をとることとなります。一般に民事再生法や会社更生法と呼ばれるもので、闯础尝の场合は会社更生法を申请することとなりました。
それぞれの详细は述べませんが、これらは交渉を円滑にすすめる手段として全ての権利を一旦裁判所に委ねることになります。全ての権利ということで、金融机関からの借入债务にとどまらず、仕入债务や给与?家赁なども裁判所の管理下となります。
话し合いの主导権は裁判所と裁判所が选ぶ管财人が握るため、个别の银行の主张が通ることはなく、话し合いは円滑に进みます。しかし、全ての财产が管理下におかれるということで、备品としてボールペン一本买うのにも裁判所の许可が必要となるような、相応に身动きのとりづらい状况となってしまいます。
なお、闯础尝の场合は、法的整理が望ましいと判断されたことが后に语られています。私的整理はあくまで対银行との个别の交渉に闭じてしまい、日本の翼といわれた大公司がぶくぶくと膨张してしまっていた侧面があぶり出されなくなるため、広く日本の人々に知ってもらうためにも会社更生法を适用した、という言及があります。
(この点、ドラマの半沢直树ではタスクフォースチームが高圧的に债権放弃(=私的整理)を迫っていたため、史実と异なる脚色された部分かと思います)
私的整理であれ法的整理であれ、このようにダメージコントロールの议论が前に进むことで「止血」が完了し、新たに参加した贰辩耻颈迟测スポンサーのもと、公司は再出発します。
ここで、前编で记载した「ターンアラウンド」の话につながっていきます。
以上、非常に简素ではありますが、公司再生の全体像についてご説明しました。
それでは、胜者こそ正义の资本主义経済において、果たして公司再生は必要なのでしょうか。特に、时には公的资金の注入もありうる金融支援を行ってまで、公司再生は行われるべきなのでしょうか。
公司再生は、一义的には、一社の消灭から波及して生じる社会全体の损失を防ぐために必要です。例えば东芝は海外子会社の损失で债务超过に陥りましたが、それで东芝を消灭させてしまっては、国内工场やその取引先を起点に影响が広范囲に広がり、日本経済全体にブレーキがかかってしまうことが危惧されていました。
しかしながら、国内でもベンチャー公司の勃兴が目覚ましい通り、若い会社をどんどん芽吹かせ、大きな木に育てていく支援も必要です。骋础贵础のような巨大滨罢公司が日本から现れるようにするためには、商习惯?文化や法规制の改革はもちろんのこと、助成金など金銭的インセンティブによる后押しも必要と思います。
それにもかかわらず、既存の雇用を守ることに固执して赤字补填を目的に政府が助成金を注入し続けるのは、全体最适から逸脱していると言えます。ゾンビ公司という言叶があり、実态の需要が消えているなどの本来は规模缩小したり会社を消灭させたりするべきような场合に、助成金という血液を输血され続けることで、死んでいるのに生かされている状态の公司を指します。
実は、コロナ祸について、不况の程度がリーマンショックよりも深刻な事态となると予测する専门家もいます。
大きな违いの一つが、ダメージコントロールを受け止めたり时には交渉を决裂させたり、适度なガバナンスを利かせるべき金融机関が、リーマンショック时よりも政策等を背景に机能低下に陥っており、公司侧の再生手続着手が遅れるとされているためです。
航空?旅行业界ほど目に见えて需要消灭に陥っていないまでも、”ニューノーマル”と呼ばれる行动様式の変化(例えば、在宅勤务が増えて外食しなくなった/スーツを着なくなった/化粧をしなくなった、等)から需要の多くが消灭した、という市场も当然存在します。
従来から「就社よりも就职」と言われる向きはありましたが、その流れが一层高まった、加速したのではないかと思います。
自分の会社が倒产するかどうか、それは谁にも予测できないわけですが、职种経験は里切りませんので、私からはやりたい仕事重视の就职活动をおすすめします。
今回は、テーマとしてはかなり重い、后ろ向きなものをお送りしました。
しかし、后の祭りは避けてほしいというか、私自身がコンサルとして倒产案件に携わった际に公司のリストラを目にしていますので、そのときの危机感を思い出し执笔に至りました。
公司サイドとしては再生実务に携わりたくはないところですが、コンサル?弁护士など特定业界で公司?事业再生を専门にしている组织/会社が存在します。
また、再生ばかりとまでは言わなくても、危机対応の融资などは今后地方でも増えていくことが想定され、地方银行でも再生実务に携わる机会はあると思います。
もしも再生実务に兴味をもった学生の方は个别にご连络いただければと思いますし、私が现职にいる间は中途の方もご连络いただければ何かできますので、何でも闻いてください。
今回は完全にドラマ半沢直树を见たのがきっかけでこのテーマを选びましたが、テーマの希望がございましたらご连络いただければと思います。
前编?后编合わせて8,500字、ご精読ありがとうございました。
(1)三枝 匡『V字回復の経営―2年で会社を変えられますか』日本経済新聞出版,2013.
(2)引頭 麻実『JAL再生―高収益企業への転換 』日本経済新聞出版,2013.
(3)大村 健ほか『企業再生の手順と実務がよ~くわかる本』秀和システム,2013.
<补足>
再生案件に関する名着かどうかではなく、本稿执笔にあたって私が読んだことがある/参考にしたものを取り上げています。ご了承ください
(1)文库版の方が安いですが、増补改订版の方が笔者の理论を学べるためおすすめです
(2)タスクフォースチームの当时の考えが示されるなど兴味深い内容が多いものの、専门用语が多く初学者は(3)を先に読むことをおすすめします
(3)论点が网罗的に书かれており、本稿よりも学究心を刺激することと思います。もちろん実务者の方にとっても有用と思います
(イノウエ コンサルティングファーム勤务 戦略コンサルタント 総合科学部2014年卒)
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